建設中の東京中央郵便局。新しい名称は「JPタワー」である。一時は完全取り壊しかと思われたが、解体現場にかけつけた鳩山邦夫がストップをかけるという一幕もあった。しかし、写真からわかるように、このような保存方法は外観だけを保存した一部保存に過ぎない。近年、歴史的な貴重な建築物は、巨大な高層ビルの一部として外観だけ残して、再建されることが多い。確かに、こうすればたしかに「外側」だけは保存されるが、はたしてこれで建築の本質は保存されたことになるのだろうか。建築の本質は、おそらく内部の構造も含めてのもののはずである。このような外壁だけ残す保存方法は単なる「張りぼて」にすぎないように私には思える。
(撮影日:2012年5月20日)
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